[官能小説] 熟女の園 新しい出会い ~古希を過ぎた女がアプリで出会った若い男~
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新しい出会い ~古希を過ぎた女がアプリで出会った若い男~

 昨年夫を亡くした私は今年で73歳になります。健康そのもの、生活に困ることもなく悠々自適な生活を送っています。ですが独り身になって一年が過ぎ、生活に物足りなさを感じるようになりました。そこで私は興味本位でマッチングアプリをはじめたのです。



 それでもマッチングアプリを使ってみようと思ったのはちょっとした冒険でした。これまで平凡だった人生で一度だけ、少しばかりの冒険をしてみたかったのです。自分の年齢を考えればそう長くは生きられないでしょう。伴侶を失った寂しさを紛らわせたいという気持ちもあったかもしれません。
 テレビを見ていて最近はマッチングアプリで新たな出会いをするという話に興味を持ち、私はやってみようと思い立ちました。なにかあってもすぐに消せばもうそれで終わらせることができます。今まで私が出会うことのなかった人とアプリ越しでも楽しい会話ができたらというくらいの気持ちでした。
 私が登録したのは気軽な友達募集といったもので若い子から私のような高齢者まで幅広い層が利用していると謳っているものでした。慣れないながらもなんとか登録し、出会いの時を待っていました。
 けれど一向にだれからも見向きもされず、メッセージを送っても返事も貰えませんでした。一か月を過ぎたころ、期待外れだと思い解約しようと思いはじめていたころに一通のメッセージが私のところへやってきたのです。
「これ、私に?」

 今まで数多くの人に送っても誰からも返事をもらえなかったというのに知らない相手から届いたことに驚いてしまいました。

『はじめまして。プロフ見て気になりました。よかったら返事ください』

 たったそれだけの内容でしたが嬉しくてすぐに相手のプロフィールを確認しました。すると相手はまだ18歳の大学生だと書いてあるのです。写真を見るとさわやかな今風の若者が映っています。詐欺などの怪しいものではないかと思い私はすぐに返事を送りました。

『からかうのはやめてください。これ以上変なことを言うと通報しますよ』

 18歳の子が自分の祖母ほどの人間に興味を持つなんてことは考えられません。一瞬期待した自分が馬鹿だったと悔しくなりました。
 私が送るとすぐに返信が来ました。

『からかっていると思われたならすみません。でも18歳の子供に気になるなんて言われると疑われても仕方ないですよね(笑)ふざけて送ったわけでもサクラなんかでもありません。僕は真剣にエツコさんのことが気になってメッセしました』

 二通目のメッセージを見て私は少し冷静になりました。一体どういう意図があるのかが気になり返事を送りました。

『まだ少し疑っています。けれど私はあなたのおばあさんくらいの年なんですよ?それなのに気になるってどういうことでしょうか?』

 少し時間を空けてから返事が届きました。

『エツコさんの画像見た瞬間、ビビっと来たっていうか。自分でも不思議なんですがすごく惹かれたんです。熟女好きとかそういうのでは全くないのにどきどきしてしまいます。変なこと言ってると思います。だからもう相手したくなければ返事しないでください。ごめんなさい』

 その文章には誠実さを感じました。それに「惹かれる」なんて言葉を書かれるとこんな年になっても嬉しいものです。
  私は遊び半分という気持ちで彼とやりとりをしていくことにしました。
 「リョータ」というその青年は私の家の近くの大学に通う大学一年生で地元を離れて一人暮らしをしているのだそうです。まだ見知らぬこの町で新しい友達を探そうとアプリを利用していて偶然私を見つけたということでした。
 私は夫のことや家族のことも包み隠さず話し、あくまでお友達としてお話したいと伝え、リョータ君もそれをわかってくれました。それからは毎日やりとりをしていったのです。お互い世代や境遇が違うものの、やりとりをしていくうちに気が合う部分もみつかり私はリョータ君との交流が楽しくなっていきました。時には文字だけでなく画像を送りあうこともあります。プロフィール用ではない普段のリョータ君の姿や私の姿を見せあいました。自撮りは慣れていないうえ、おばあさんの私の画像を見せるなんて恥ずかしいですが、送ると彼は「可愛いです」と言ってくれて嬉しくなりました。

 そうして一か月が経った頃に彼から逢わないかと誘われたのです。
 彼とはアプリでやりとりするだけでも充分楽しいものでしたが実際に会ってみたいという気持ちもありました。
 どうしようかと数日迷った結果、私は会うことにしました。

「本当に来るのかしら」

 待ち合わせ場所の公園で私はそわそわしながら待っていました。会ったらどんなことを話そうかと考えたり、遊ばれていただけで来ないのではないかと不安になったりと待っている間はとても生きた心地のしない長い時間でした。

「エツコさん?」

 私に声をかけてきたのはアプリで送られてきた画像と同じ顔の男性、リョータでした。画像で見るよりも幾分も少年ぽく可愛らしい子で目にかかる黒髪の間から覗く瞳がとても素敵でした。

「はい、私が悦子です。リョータくん・・・よね?」

「はじめまして、涼太です」

 二人で近くのカフェに入り席に着くと涼太君から話しはじめました。涼太くんはとても明るく私に対しても臆することなく接してくれたのです。逆に私の方が若い涼太君にどう合わせればよいのかと気を使ってしまい気後れしがちになってしまいました。

「悦子さん、無理しなくていいですよ。普段通りにしてくれていいですから」

「普段通りっていわれてもねえ。涼太君となにを話せばいいのかわからなくて」

「そのコート素敵ですね。よく似合ってます」

「これいいでしょう。すごく気に入ってるの」

 涼太君がリードするような形で私は話をしていきました。普段なにをしているかや若いころの話などを涼太君はじっくりと聞いてくれます。私も徐々に調子が出てきて緊張が解れていきました。

「こんなに長話するのも久しぶり。なんだかすごく気が楽になった」

「話してる悦子さんすごく楽しそうでした。よかったらこれからもこうやって会って話しませんか?」

 涼太くんが信頼できる人だと分かり断る理由はありません。それから週に一度程度会うようになりました。食事に行ったり、美術館や映画館に行ったりとまるでデートのようで私は会う日が待ち遠しくなっていったのです。それは本当に若い子のように胸がときめくようなことでした。

「私、涼太君といるとすごく楽しいの。涼太君はこんなおばちゃんんと一緒で本当にいいの?」

「いえ、いいんです。僕こっちに引っ越してきてから友達いなくて寂しかったんで悦子さんと一緒にいるだけで楽しかったです」

 夕暮れの街を歩きながら涼太君はそう言ってそっと私の手を握ってきました。温かくしっとりとした彼の手が触れると私は一瞬驚いてしまいました。

「まだまだ寒いですね。手が冷たいですよ」

「ええ・・・そうね」

 私はその手の温かさに心まで温かくなっていきます。遠い初恋の淡い記憶を思い出すような体験でした。そのまま涼太君と優しく手を握って日が落ちた夜の街を歩いていったのです。

「悦子さんってすごく可愛い人ですね」

「ありがとう。こんなおばあちゃんになって若い人にそう言ってもらえるとすごく嬉しい」

「悦子さん、好きです」

 その次の瞬間、私の唇に彼の唇が重なったのです。
 唇に触れる温かい感触に私は驚いてしまいました。それはほんの一瞬の出来事でしたが私はとても長く感じられました。
 すぐに涼太君が唇を離すと俯いて恥ずかしそうにしたのです。

「ごめんなさい。悦子さんすごく可愛いから好きになっちゃったんです。こんなことすると怒るかもしれないと不安だったけど我慢できなくなったんです。本当にごめんなさい」

 本当に申し訳なさそうに涼太君は謝りました。幸い暗く人通りも少ない場所だったため人には見られていないでしょう。私は冷静になるといっきに顔が熱く、恥ずかしくなりました。

「急にこんなことすることするなんてびっくりしたじゃない」

「本当にごめんなさい。悦子さんのことが好きすぎてもう我慢できなかったんです」

 涼太君は本当に申し訳ないと思っているようで自分のしたことを悔いているようでした。その姿を見るとあまりにも可哀そうになってしまい怒ることなんてできません。どうすればいいのかと私は困ってしまいました。

「そんなこと言われてもねえ・・・好きって・・・女としてってことよね?」

 涼太君はゆっくりと頷きました。
 胸が高鳴り顔は湯気が出そうなほど火照ってきます。まさかこんな展開になるなんて思ってもおらず冷静に考えることができません。

「涼太君の気持ちは嬉しいけど私には夫も家族もいるんだからだめよ」

「悦子さん!」

 再び涼太君は私へと顔を寄せ、両手で頬を捕まえると口づけをしてきました。18歳の若い青年の唇が私の唇へと強く押し付けられてきたのです。
 私の心臓は爆発しそうなほど強く脈打っていて昂る気持ちは抑えられません。久しぶりに自分が“女”であることを思い出したのでした。

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