最後の旅 ~70代未亡人母と40代息子のリゾートへの旅~
夫が亡くなり独り身になった私のことを案じたのか息子が旅行に誘ってくれました。それも私が以前から行きたいと言っていた東南アジアのリゾート地です。夫が亡くなったばかりだというのに遊び歩いていいものかと複雑な心境でしたが誘ってくれた息子に悪いという気持ちもあり行くことにしました。
まるで絵具で塗ったような真っ青な海、そして自然の浜とは思えない真っ白な浜辺、その見事な光景はテレビで見るよりも何倍も美しいものでした。来てよかったとこころから思い、その光景に見惚れていたのです。
「綺麗な海だね」
息子の直哉も私の隣に並んで海を眺めていました。直哉は私のためにわざわざ会社の休みを取り、旅費もすべて出して連れて来てくれたのです。夫が亡くなり半年、ずっと落ち込んでいた私を心配していたのでしょう。最初は旅行に行く気になんてとてもなれませんでした。それでもいざ来てみると来てよかったと満足しています。
「ええ、本当。すごく綺麗。来てよかった」
私がそういうと直哉はわずかにはにかんだ表情を見せました。
この旅行は72歳の私と45歳の息子の直哉の二人きりです。てっきり嫁や孫たちも一緒かと思っていたので少し驚きました。ですが血の繋がった親子二人だけだからこそゆっくりできます。孫たちがいればもっと騒がしく私も肩身が狭かったに違いありません。直哉なりの気遣いなのでしょう。
「飲み物も買ってきたしもう少しここでゆっくりしていこう」
現地のトロピカルな飲み物を手に、私たちは砂浜にクッションを敷いてその上に座りました。私は日傘を差して強い日光を避けつつ海を見続けています。打ち寄せる波の音やそのうねった形、それらも日本で感じるものとは違うものでした。時間を忘れいつまでも見ていられるような美しい浜辺には私たち二人だけ、この全てを独占していました。
「本当に連れて来てくれてありがとうね」
「いいんだよ。母さんのことが心配だったから」
直哉は清々しい顔でドリンクを飲んでいました。直哉は大柄な体格で45歳とは思えないほど若々しさを感じ、孫たちと今もサッカーをしています。良き父であり、夫、そして私にとっては自慢の息子です。
「それにしても本当によかったの?」
「なにが?」
「家族を置いて私と海外旅行なんて」
そのことを聞くと直哉はため息をつきました。
「嫁の彩子や子供たちには一緒に行きたいって言われたよ。でも・・・・俺は母さんと二人で来たかったんだ」
トーンを落としてそう言った直哉の方を向くと直哉も私の方に顔を向け、真剣に見つめていました。普段の優しい表情ではなく、真剣な目で男らしい真面目な表情で私を見つめていたのです。そんな表情を見せられて私はなんだかとても戸惑ってしまいました。
「どうしたの?急にそんなこと言い出して」
直哉は私を真剣に見つめ続けてきます。その強い視線からは男を感じました。相手は息子だというのに直哉の視線に妙に動揺し、胸がざわついてしまいます。
「俺、ずっと母さんが好きだったんだ」
「なに?急にどうしたの?」
「わからない?好きなんだ。母さんのことが」
そう言った直哉は私の手を掴みました。汗ばんで熱い掌が私の手を強く握りしめていきます。さらに直哉は顔を私へと近づけてきました。
「ちょっとどういうこと?直哉?」
「わからないかな?好きって意味が」
さらに直哉の顔が私の顔へと迫ってきます。直哉がなにを考えているのか想像するだけで不安になりました。迫りくる直哉の顔を前に、唇が震えて止まりません。
その唇へと柔らかい感触が触れてきたのです。視界いっぱいに直哉の顔が写り、唇からは慈しむように重ねられた直哉の唇の感触がはっきりと伝わってきました。
「なにを、いったいどういうつもりなの?」
「本当はこの気持ちはずっと胸にしまっておくつもりだった。けど父さんが亡くなったみたいに母さんもいずれ亡くなるかもしれないって思ったらこの気持ちを知ってほしかったんだよ」
真剣な表情でそう訴える直哉にどう反応すればいいのかとても困ってしまいます。もう45歳にもなった大人の男がそんなことを母親に言ってくるなんて信じられません。気の迷いや冗談とも思えません。目の前の直哉は真剣そのものでした。
「そんなこと今さら言われても」
「確かに今さらだけどそれでも・・・今も母さんが好きだ」
直哉の言葉が深く胸に突き刺さり、ますます動揺してしまいます。重ねられた掌がより強く握りしめてきました。直哉の掌は汗ばんでおり私の甲に汗が染み込んできます。視線が泳いで定まらないでいた私に再度直哉が顔を寄せてきました。
「ちょっとだめよ」
「そんなこと言わないで、母さん」
近づく顔から逃れようとすると直哉の両手が私の身体を捕まえました。背中に両腕をまわし、しっかりと抱きしめた直哉は私へとキスしてきます。さっきよりもより堂々と強く唇が触れ合っていきました。重なり合う唇の感触と全身を男の身体に包まれると本能を刺激されたのか鼓動が強まっていきます。相手は息子だと認識しているのにとても緊張してしまうのです。こんな気持ちはとても久しぶりです。
老体の奥で僅かばかり熱い炎が燃えているようでした。
「もう73歳なのよ。こんなおばあさんになにしてるのよ」
「何歳でも母さんは母さんだ。好きなことに変わりはないよ」
澱みのない瞳でそう言われるとますます私は胸の奥が熱くなってしまいます。
そっと私から唇を差し出すと直哉は何も言わず重ねました。改めて感じた息子の唇はとても柔らかく、私を心地よい気分にさせてくれます。
燦燦と太陽が照り付ける白い浜辺で私たち親子は抱き合ってキスを続けました。
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息子の直哉も私の隣に並んで海を眺めていました。直哉は私のためにわざわざ会社の休みを取り、旅費もすべて出して連れて来てくれたのです。夫が亡くなり半年、ずっと落ち込んでいた私を心配していたのでしょう。最初は旅行に行く気になんてとてもなれませんでした。それでもいざ来てみると来てよかったと満足しています。
「ええ、本当。すごく綺麗。来てよかった」
私がそういうと直哉はわずかにはにかんだ表情を見せました。
この旅行は72歳の私と45歳の息子の直哉の二人きりです。てっきり嫁や孫たちも一緒かと思っていたので少し驚きました。ですが血の繋がった親子二人だけだからこそゆっくりできます。孫たちがいればもっと騒がしく私も肩身が狭かったに違いありません。直哉なりの気遣いなのでしょう。
「飲み物も買ってきたしもう少しここでゆっくりしていこう」
現地のトロピカルな飲み物を手に、私たちは砂浜にクッションを敷いてその上に座りました。私は日傘を差して強い日光を避けつつ海を見続けています。打ち寄せる波の音やそのうねった形、それらも日本で感じるものとは違うものでした。時間を忘れいつまでも見ていられるような美しい浜辺には私たち二人だけ、この全てを独占していました。
「本当に連れて来てくれてありがとうね」
「いいんだよ。母さんのことが心配だったから」
直哉は清々しい顔でドリンクを飲んでいました。直哉は大柄な体格で45歳とは思えないほど若々しさを感じ、孫たちと今もサッカーをしています。良き父であり、夫、そして私にとっては自慢の息子です。
「それにしても本当によかったの?」
「なにが?」
「家族を置いて私と海外旅行なんて」
そのことを聞くと直哉はため息をつきました。
「嫁の彩子や子供たちには一緒に行きたいって言われたよ。でも・・・・俺は母さんと二人で来たかったんだ」
トーンを落としてそう言った直哉の方を向くと直哉も私の方に顔を向け、真剣に見つめていました。普段の優しい表情ではなく、真剣な目で男らしい真面目な表情で私を見つめていたのです。そんな表情を見せられて私はなんだかとても戸惑ってしまいました。
「どうしたの?急にそんなこと言い出して」
直哉は私を真剣に見つめ続けてきます。その強い視線からは男を感じました。相手は息子だというのに直哉の視線に妙に動揺し、胸がざわついてしまいます。
「俺、ずっと母さんが好きだったんだ」
「なに?急にどうしたの?」
「わからない?好きなんだ。母さんのことが」
そう言った直哉は私の手を掴みました。汗ばんで熱い掌が私の手を強く握りしめていきます。さらに直哉は顔を私へと近づけてきました。
「ちょっとどういうこと?直哉?」
「わからないかな?好きって意味が」
さらに直哉の顔が私の顔へと迫ってきます。直哉がなにを考えているのか想像するだけで不安になりました。迫りくる直哉の顔を前に、唇が震えて止まりません。
その唇へと柔らかい感触が触れてきたのです。視界いっぱいに直哉の顔が写り、唇からは慈しむように重ねられた直哉の唇の感触がはっきりと伝わってきました。
「なにを、いったいどういうつもりなの?」
「本当はこの気持ちはずっと胸にしまっておくつもりだった。けど父さんが亡くなったみたいに母さんもいずれ亡くなるかもしれないって思ったらこの気持ちを知ってほしかったんだよ」
真剣な表情でそう訴える直哉にどう反応すればいいのかとても困ってしまいます。もう45歳にもなった大人の男がそんなことを母親に言ってくるなんて信じられません。気の迷いや冗談とも思えません。目の前の直哉は真剣そのものでした。
「そんなこと今さら言われても」
「確かに今さらだけどそれでも・・・今も母さんが好きだ」
直哉の言葉が深く胸に突き刺さり、ますます動揺してしまいます。重ねられた掌がより強く握りしめてきました。直哉の掌は汗ばんでおり私の甲に汗が染み込んできます。視線が泳いで定まらないでいた私に再度直哉が顔を寄せてきました。
「ちょっとだめよ」
「そんなこと言わないで、母さん」
近づく顔から逃れようとすると直哉の両手が私の身体を捕まえました。背中に両腕をまわし、しっかりと抱きしめた直哉は私へとキスしてきます。さっきよりもより堂々と強く唇が触れ合っていきました。重なり合う唇の感触と全身を男の身体に包まれると本能を刺激されたのか鼓動が強まっていきます。相手は息子だと認識しているのにとても緊張してしまうのです。こんな気持ちはとても久しぶりです。
老体の奥で僅かばかり熱い炎が燃えているようでした。
「もう73歳なのよ。こんなおばあさんになにしてるのよ」
「何歳でも母さんは母さんだ。好きなことに変わりはないよ」
澱みのない瞳でそう言われるとますます私は胸の奥が熱くなってしまいます。
そっと私から唇を差し出すと直哉は何も言わず重ねました。改めて感じた息子の唇はとても柔らかく、私を心地よい気分にさせてくれます。
燦燦と太陽が照り付ける白い浜辺で私たち親子は抱き合ってキスを続けました。
テーマ : 官能小説・エロノベル
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